あけましておめでとうこざいます!
先週の記事で新年のあいさつを忘れてしまいました。
大変申し訳ございません。
前回はまとめ記事だったので、今回が新年一発目のドット絵です。
季節絵を無視して最初から平常運転でいきます。
選択した題材は漫画『北斗の拳』から悪役の「アミバ」。
北斗の拳は完結後も人気がある有名作品で、2022年現在も様々な製品展開が続いています。
原作漫画を読んでいないけどコンテンツは知っているという方も多いのではないでしょうか。
ぜひ見ていってください。
漫画『北斗の拳』からトキのなりすまし「アミバ」のドット絵
タイトル:『無限アミバ』
制作時間:25.0時間
『北斗の拳』は武論尊さんが原作、原哲夫さんが作画を担当した完結済みの漫画作品。
核戦争により秩序が失われた世界において、伝説の暗殺拳「北斗神拳」の継承者ケンシロウの活躍が描かれます。
本作の最大の特徴がこの北斗神拳。
攻撃を受けた相手は内部からはじけ飛んで死に至ります。
勧善懲悪の要素が強い作品であり悪党はとことん外道。
ケンシロウが北斗神拳を使って悪党どもを始末していく爽快さは魅力の一つでしょう。
後進作品に与えた影響は大きく、パロディやオマージュによく用いられています。
原作漫画を読んだことがない方は一読してみると「あの元ネタってここだったのか」と発見があって面白いかもしれませんよ。
ドット絵における主人公「アミバ」は北斗の拳に登場する悪党の一人。
北斗の拳の悪党は軒並みクズでありアミバももれなく該当します。
過去の出来事がきっかけでケンシロウの兄トキを逆恨み。
トキを装って非道な人体実験を行うようになります。
一旦はケンシロウを圧倒する戦闘力を見せるものの正体がトキでないとばれるやすぐに敗北、死亡しました。
序盤の異常な強さを見るに当初は狂ったトキ本人のつもりで描かれていた感がぬぐえませんが、アミバという別人物の登場は大当たりでしょう。
インパクトが絶大だったのか、ゲームなどの作品で必ず登場するほどの人気を得ました。
有名な断末魔「うわらば」を発したのもアミバです。
ドット絵『無限アミバ』
アミバがトキを逆恨みしていたのは先に述べた通り。
脚が不自由な老人をアミバが強引に治療して失敗、トキにとがめられたのが原因です。
顔をはたかれたアミバは自尊心を傷つけられトキを憎むようになります。
そのエピソードをアニメーションにしました。
なりすます前からアミバがトキと絶妙に似ている性質を利用し、トキをアミバ化させることでループをつないでいます。
アミバが増えていくコラ画像から着想を得ました。
「アミバ コラ画像」で検索するとすぐ見つかるのでぜひ見てください。
このドット絵よりも面白いので。
こだわりポイント
トキとアミバ、両名の服装を原作漫画から変更・統一しています。
服装が同じでないとトキをアミバ化させる際に不都合が生じるからです。
デザインはアミバとトキの中間を取りました。
といっても登場タイミングやコンテンツによって服装が異なるので、作画負荷がかかり過ぎない程度にそれっぽさを優先しています。
北斗の拳の登場人物はなぜか肩プロテクターを装着しているので、肩が露出しているとちょっと物足りなく感じてしまうのは私だけでしょうか。
漫画風の演出3つ
ドット絵『無限アミバ』は漫画を連想させるアニメーションとして制作しました。
振り返ると漫画のワンシーンをドット絵にした経験は数あれど、コマをそのままドット絵にしたことはなかったかと思います。
実際にやってみると演出がいい具合にはまりました。
ゴリゴリに動くアニメーションとは違った良さがあります。
ドット絵に使用した漫画風の演出について、この後半記事に書き留めておきます。
漫画文字
漫画風の演出といえば文字です。
ジョジョのアニメなどでも有効に使われていました。
ドット絵『無限アミバ』では、顔をはたかれるアミバのカットインに漫画文字を使用。
工夫点は文字を少し動かしたことでしょうか。
カットインの迫力が増した印象があります。
手間もかからないので、こういった細かいところは研究していきたいです。
集中線
漫画らしい表現の代表といえば集中線。
一時期流行した「強いられているんだ!」系のドット絵を作る際にも役に立つでしょう。
ドット絵『無限アミバ』ではカットインで使用。
以下の流れで集中線を制作しました。
- 中心を決める。
- 中心に向かって線を引く。
- 中心円の範囲内にある線を消す。
- 線の根元を太らせる。
中心を決める
最初に集中線の焦点を決めます。
手の甲あたりに目印の中心点(青色)を加えました。
作業用なのでレイヤーを分けて下さい。
中心に向かって線を引く
画面端から中心点に向かって線を引きます。
素直に直線描画ツールを使いました。
中心円の範囲内にある線を消す
中心から円形に範囲を取り、範囲内の線を削除します。
範囲選択ツールを用いて削除するもよし、ベタ塗りの円形を重ねて透過色で塗り直すもよし。
私は削除範囲を見える形で残しておきたかったので後者の方法を用いました。
線の根元を太らせる
残った線の根元を太らせて迫力を出します。
各集中線の先端から画面端に向かって二本目の線を引いた後、
線の隙間を塗り潰しシルエットを整えて仕上げました。
同じようにもう1パターン作成して交互に表示させれば、冒頭のアニメーションになります。
漫画カットイン
トキが老人に駆け寄る動きには2枚のドット絵を用意しました。
トキは
- 老人に気が付く
- 老人に駆け寄る
- アミバをひっぱたく
の順番で行動する予定。
よってあと一枚、「アミバをひっぱたく」動作のキャラクター画像が必要になります。
(ゴリゴリに動く作品にしないので中割は考えない。)
一方、「アミバをひっぱたく」動作はカットインですでに表現されているシーンでした。
毛色が違うとはいえ同じシーンを描きおろすのは抵抗がありますよね。
そこで、キャラクターがアミバをたたいてからカットインを表示させるのではなく、キャラクター画像からカットインに直接つなげる方法を考えました。
要するに、カットインをキャラクター画像の3枚目として使うのです。
そうすればトキの行動順番も整合が取れる上、キャラクターを描きおろさなくて済みます。
キャラクター画像がなくてもつながった動作に見えないでしょうか。
トキがこちらに向かってくる構図なので、でかいカットインが最後に表示されるという順番も相性が良かったのかもしれませんね。
Steamのウィンターセールでゲームをいくつか購入しました。
しかしドット絵制作を優先しているので未プレイです。
以前の私は積みゲーをつくる人の存在を信じられませんでしたが、今ではよく分かります。
プレイするだけでいいのに意外とできない。
インプットのためにもいろいろと手を出していきたいのですが、ドット絵が滞ってしまっては本末転倒です。
最近は懐かしい題材ばかりになっているところがあり、新しめのタイトルも混ぜないとバランスが悪いと反省しています。
皆さんもネタが古いと思ったでしょう?
今年の目標にしようかなあ。
最後は等倍のドット絵でお別れです。
次の記事でお会いしましょう。