お久しぶりです。
今回はXでリクエストいただいたキャラクターのドット絵です。
いずれ描きたいと思っていた題材かつ依頼に対する見栄もあって、馬鹿みたいに時間をかけてしまいました。
生存報告しようか迷ったものの、お知らせばかり増えるのはみっともないとブログを放置。
お待たせして申し訳ありません。
でも、ドット絵はちゃんと描いていましたよ!
かけた時間分の品質は担保できているはずなのでぜひ見ていってください。
『マジック:ザ・ギャザリング』における最強格のヴィラン「ニコル・ボーラス」
タイトル:『龍神、ニコル・ボーラス』
制作時間:160.0時間
「ニコル・ボーラス」は『マジック:ザ・ギャザリング(MTG)』のストーリーに登場する、エルダー・ドラゴンのプレインズウォーカー(以降、PWと省略)です。
全知全能を誇っていましたがある事件によって弱体化。
かつての力を取り戻すため暗躍を開始します。
MTGにおける有力ヴィランのひとりに位置付けられており、強さ・人気共に最強格。
2024年5月時点ではすでに敗北して封印されていますが、いずれ復活してくれるでしょう。
名前すら失って千と千尋状態になっているみたいですがw
龍神、ニコル・ボーラス
「龍神、ニコル・ボーラス」は『灯争大戦』にプレインズウォーカーカードとして収録されたニコル・ボーラスです。
『灯争大戦』はボーラスと他PWの最終決戦が描かれたセット。
つまりこのカードはボーラスの最終形と考えていいでしょう。
プレインズウォーカーの灯を奪うフレイバーに沿った性能となっており
- 他PWの忠誠度能力を利用する常在型能力
- PWを破壊する忠誠度能力
を備えています。
また、アドバンテージ稼ぎ用の忠誠度プラス能力あり、勝ちに直結する究極奥義ありと至れり尽くせり。
これらの組み合わせはプレインズウォーカーカードとして理想で純粋に強いです。
ドット絵の説明
この作品は『灯争大戦』に収録された「龍神、ニコル・ボーラス」を再現した、カードタイプのドット絵です。
『灯争大戦』のプレインズウォーカーカードには通常版イラストと日本語版専用のイラスト、計2バージョンが用意されていました。
ドット絵も製品に倣って2つを切り替える仕様にしています。
前半は通常版イラストの再現。
時間経過で後半の日本語版イラストに移行。
最後に再び通常版イラストに戻る動きになります。
ニコル・ボーラスはMTGのドット絵を制作するうえでいずれ描きたいと思っていた題材でした。
キャラクターが持つ格の高さから尻込みしていましたが、リクエストをいただいたおかげで制作に踏み切ることができました。
改めて、リクエストありがとうございます。
日本語版イラストの再現性は低め
カードイラストを再現したように語っていましたが、日本語版イラストの方はオマージュ止まりです。
今回のドット絵は前半シーン(通常版イラスト)と後半シーン(日本語版イラスト)をアニメーションでつなぐ構成。
各カードイラストはキャラクターのデザイン・配置がそもそも違うので、それぞれのイラストを完全再現してしまうと自然に移行できません。
片方を立てると一方は立たず、といった具合です。
そこでリクエストいただいた通常版イラストの方を主役として前半シーンに設定。
こちらでカードの再現度を確保する方針に。
後半シーンはポーズや背景の雰囲気を日本語版に近づけるまでにとどめました。
元絵と乖離してしまいましたが、それでもオマージュに気付いてくれる人がいたらうれしいです。
文字が日本語に変わる演出も加えたかったのですが断念。
スペースが全く足りません。
アルファベットですら実物よりも行数を増やして詰め込んでいますからね。
仕方ない。。
プレインズウォーカーの灯を吸収する演出
カードタイプのドット絵には枠外にアニメーションを付けるのが慣例になってきました。
この作品では画面外から飛んでくるプレインズウォーカーの灯が該当します。
収穫した灯をボーラスが吸収するフレイバー。
エフェクトがぶつかって消滅する瞬間、ボーラスの頭上に浮かぶ宝石が点滅する演出にしました。
ストーリーを読む限り宝石に吸収されているようなので。
ビジュアルが人型過ぎた?
ニコル・ボーラスは人型に近いドラゴンに違いないのですが、ビジュアルを人に寄せ過ぎたと反省しています。
筋肉質なイメージがあったのでボディビルダーの資料をインプットにしていたからか、シルエットが人間に近づいてしまった感があります。
カードイラストは全体的に肩回り含めもっと爬虫類的なんですよね。
フォルムを直さずとも鱗等の追加で軌道修正できたかもしれません。
もっとドラゴンらしいビジュアルの方が自分的にも好みだったんですよねえ。。
[制作記事]腕の残像アニメーションを2パターン作ってみた
ボーラスのポーズ、格好いいですよね。
私は『ザ・キング・オブ・ファイターズ』に登場する「オロチ」の勝利ポーズを思い出しました。
ここはボスつながりでオマージュをやってしまおうか!
ということでボーラスのドット絵にはオロチを想起させる残像アニメーションを採用しました。
シーンごとの味変と、自分の勉強を兼ねて2パターン作成。
所感を述べてみようと思います。
残像アニメーションの概要
「動きに合わせて遅れて付いてくるエフェクト」を、ここでは残像と呼ぶことにします。
今回はボーラスの腕周りに発生する演出として残像のアニメーションを採用しました。
前半から後半へのシーン移行時および、その逆移行時で異なるパターンの残像を使用しているのがポイントです。
シルエットタイプの残像
前半シーンから後半シーンへの移行モーションで採用。
腕の動きに合わせてシルエットが遅れて付いてきます。
前コマの腕パーツを単色塗りつぶし。
発生タイミングをずらしつつ重ねて作成しました。
重ねる枚数によって残像が消えるまでの時間が延びて印象が変わるので、実動作を見て調整するのがいいと思います。
画像自体を簡単に作成できるのはメリット。
ドット絵エディタの機能を使えば腕パーツだけを範囲指定して一発で塗りつぶせますからね。
発光して見えるからかエフェクト感が強いのが特徴で、暗い画面だったりオーラを帯びた物体を移動させるのに適していると思いました。
前半シーンにはこっちが正解ではないでしょうか。
色替えタイプの残像
後半シーンから前半シーンへの戻りで採用。
前動作の腕が残像としてほぼそのまま残ります。
前コマの腕パーツを任意の色に塗り替えて作成。
シルエットと違ってディティールを見えるようにしているのが特徴です。
早く消える画像ほど暗い色で作画し、目立ちにくくしています。
最初の残像はベースカラーのままにしてみました。
実体を伴っている印象が強く、残像っぽさでは部があるように思います。
日本語版イラストのようにキャラクターをはっきり目視できる場合に適しているのではないでしょうか。
ただし量によっては塗り直しが大変で、元の腕パーツを修正すると残像にも変更を反映する必要があるのが注意です。
手間がかかる手法といえるでしょう。
今回は気合いの160時間ドット絵でした。
さすがに長かったw
この規模の作品は当分止めておきます。
更新頻度にこだわらない方針にしたとはいえ定期的に浮上したいですからね。
次作からはもっと早く出せると思います。
いや、そうしたい。
それでは今回はここまで。
次の記事でお会いしましょう。
ドット絵を描くためにボーラス様のイラストを色々観察していたけど、格好良すぎてワロタ。