みなさん、こんにちは。
1月ももう終わりですね。
今月は作品記事が少なく、ドット絵をあまり公開できなくて申し訳ありませんでした。
昨年末は誰得なマイナーおまけシールを連発していましたし、心が離れてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
誰も知らなさそうなネタはしばらくないと思うので今期はご期待ください。
さて、今回は有名漫画『遊☆戯☆王』のドット絵です。
現在もトレーディングカードゲームとしてバリバリ現役の人気タイトル。
ファンの方も多いと思います。
せっかくのメジャータイトルということもあり知名度の高いモンスターを選びました。
ぜひ見ていってください。
漫画『遊☆戯☆王』から、高い守備力を誇るモンスター「ホーリー・エルフ」のドット絵
タイトル:『ホーリー・エルフ』
制作時間:20.0時間
『遊☆戯☆王』(以降、遊戯王と省略)は週刊少年ジャンプに連載されていた漫画。
古代エジプトの秘宝「千年パズル」で第二の人格を得た主人公が闇のゲームで悪人を裁いていく物語です。
漫画内の1ゲームに過ぎなかったカードが、人気に火が着き現実化。
今ではOCG(オフィシャルカードゲーム)のイメージの方が強いのではないでしょうか。
ドット絵を描いている間に『遊戯王 マスターデュエル』なるデジタルカードゲームもリリースされた模様です。
よりホットなタイミングでのドット絵公開になりましたね。
「ホーリー・エルフ」は遊戯王に登場するモンスターカード。
主人公のデッキに入っているのでしばしば登場します。
高い守備力を生かし、耐え忍ぶ状況でよく起用されていました。
初登場時はミノタウルスに血祭りにあげられたものの、別のデュエルではちゃんと活躍。
私はOCGプレイヤーでないのでカードの良し悪しを認識していませんが、実際の強さはどうなんでしょうか。
バニラでも「青眼の白龍」のような人気モンスターならば、派生カードの登場によって実戦級になっているという話を見た覚えがあります。
彼女ほど古株なら関連カードくらいはあるのかな?
漫画で言うならブラック・マジシャンにフルコミットしたグールズのデッキとか、尖ったコンセプトが大好きでした。
ドット絵『ホーリー・エルフ』の説明
本作は遊戯王に登場するモンスターを描いたドット絵になります。
「召喚されたモンスター」をテーマにしており、主役はキャラクター。
私は他カードゲーム(MTG)のドット絵も描いているので、フォーカス対象の違いで差別化を図っています。
カードを媒介に呼び出したことを示すため、画面内にカード枠を配置しているのは従来通り。
ホーリー・エルフが佇む塔を枠に置き換える変化球で制作してみました。
塔周りに景観があることも今までと違う点でしょうか。
ホーリー・エルフのビジュアル
ドット絵の主役であるホーリー・エルフをOCGのデザインで作画しました。
旧アニメではペールオレンジの肌に緑髪、白いドレスのカラーリングです。
昨今は尖った耳くらいでしかエルフを識別できなくなっているなか、青肌というのがかつての種族イメージを物語っていていいですよね。
古き時代のハイファンタジー要素が残っているといいますか。
コンテンツの歴史の長さを感じます。
ちなみに、ホーリー・エルフは英語版だと”MYSTICAL ELF”になるようです。
“HOLY ELF”じゃないんですね~。
こだわりポイント
ホーリー・エルフが唱えている魔法呪文は原作漫画が元ネタになっています。
自陣の青眼の白龍に力を分け与えるシーンの吹き出しにエルフ文字?が描かれており、参考にしました。
文字色はホロ・箔押し加工をイメージ。
実は、カードの特殊加工をドット絵で再現できるようになるのが私の目標の一つです。
道のりは遠いですが、現物のように豪華な作品をいずれは作りたいですね。
ドット絵『ホーリー・エルフ』の制作備忘録
後半記事では、制作したドット絵『ホーリー・エルフ』におけるちょっとした小技や留意事項をまとめて残しておこうと思います。
「この時点ではこうだった」という記録を残すための内容になりますので、技術的に有益な情報ではないかもしれません。
振り返り用の制作記録と思っていただければ幸い。
カード枠の作画改善
遊戯王のドット絵を描くにあたって、カード枠を必ず入れるようにしています。
今回で3作目になるので作画は慣れたもの。
と思っていたのですが、今回のタイミングで無駄な作画に気が付きました。
カード枠は
- 模様付きの下地
- 枠
の2パーツで構成されます。
今までは枠内にも下地と同じ模様を描き込んでおり、冗長性が生まれていました。
解決策は非常に簡単。
上層に重なる枠に模様は要りません。
制作中は視野が狭くなり、こんな単純なことに気づけない。
恐ろしいですね。
魔法呪文のグラデーション
ホーリー・エルフが唱える呪文を虹色のアニメーションにしています。
青>緑>黄>赤 の順番で変化するよう色を作りました。
ただし、これだと不十分。
最初は何もないところから文字が浮き出るようにしたいですし、最後は背景に溶け込むように消したいところ。
そこで、色のグラデーションにおける先頭と後尾の明度を下げました。
具体的には青系と赤系です。
背景が文字色より暗いならば、文字の明度を落とすとうまくなじみます。
参考:ボツエフェクト
青眼の白龍を補助するために唱えられたのが、原作漫画におけるホーリー・エルフの魔法呪文でした。
そこで、青眼の白龍が現れるエフェクトを追加しようと画策。
画像はエフェクト用に描きおろした青眼の白龍です。
結局は不採用に。
エフェクトであっても他キャラクターを出さない方が良いという私の考え方によるものです。
青眼の白龍には主役級の存在感がありますから、他キャラクターの演出にまで出張させる必要がありません。
青眼の白龍エフェクトをここに載せて供養しておきます。
もし採用に至ったならエフェクトや動きを足して、もっと豪華にしようと考えていました。
同一フォーマットのドット絵を制作していると当時の見落としが分かっていいですね。
時間を置きつつ見直しをかけているつもりでも、対象作品の制作時間内だけでは限度があるということでしょうか。
新しい表現の発見に躍起になりがちですが、反復にも上達の鍵があるかもしれません。
最後は等倍のドット絵でお別れです。
次回の記事でお会いしましょう。