今年もやります、夏のホラードット絵企画!
今回は期間を2カ月に拡大。
7~8月に公開するドット絵は全てホラーやモンスターパニック、サスペンス等のいわゆる「怖い要素を含むタイトル」の二次創作になります。
今の時期にしかできないことですし、どうせやるならということで。
一緒に夏を楽しみましょう。
それではどうぞ!
学校の怪談ブーム中に制作された日本のホラー映画『学校の怪談』
タイトル:『学校の怪談』
制作時間:17.0時間
『学校の怪談』は1995年に制作された日本のホラー映画。
「学校の怪談ブーム」のさなかに公開された作品です。
この映画自体が火付け役だったかもしれませんが正確なところは分かりません。
とある小学校の旧校舎に誘い込まれた小学生(と先生)がお化けに襲われながらも事態の収束を目指すお話です。
子供向けなので直接的な犠牲者は発生せず、展開は甘め。
しかし特撮技術を駆使して撮影されたお化けのビジュアルは、かなりリアルに仕上がっています。
古い校舎の雰囲気も抜群。
大人が見ても不気味で怖いと感じる名作です。
シンボリックなチラシデザイン
『学校の怪談』の映画チラシは旧校舎から「うひひひひ……」というお化けの笑い声が漏れ聞こえるデザイン。
シリーズを象徴するビジュアルとなっており続編にも引き継がれています。
映画を未視聴でもこれだけは見覚えのある方がいらっしゃるかもしれません。
映画1作目のロケ地は静岡県富士宮市にある富士根南小学校とのこと。
隔離空間という印象が強かったのですが意外と町の中にある学校のようでした。
ひと気のないところだけを切り取って見せる制作陣の手腕に驚かされます。
登場するお化けたち
『学校の怪談』には個性的だったり、大胆なデザイン変更を施したお化けが多く登場します。
例えば「テケテケ」はビジュアルを大きく変えられた一体。
下半身が切断された女性として描かれるイメージが強い怪異なのですが、この映画ではマスコット的なキャラクターになっていました。
背中に背負った鎌と骨が元ネタを匂わせる要素でしょうか。
マスコットといってもリアルな造形で作られており実写映像にマッチしています。
他にもメリーさんがスイカの姿だったりと、面白い解釈に脱帽です。
ドット絵の説明
この作品は『学校の怪談』の映画チラシデザインを再現したドット絵です。
お化けの笑い声が空に消えていくアニメーションにしました。
「学校の怪談」の文字裏にテケテケが出現するギミックも搭載しています。
テケテケ
シンボルキャラクターとして「テケテケ」を採用。
テケテケが登場するホラー映画は数あれど、このデザインは他作品では見られません。
ユニークさが選択の決め手になりました。
重要そうなところではかの有名な「花子さん」も登場するのですが、劇中の出番はほとんどなし。
ビジュアルもテンプレート通りですし、さすがにテケテケに軍配です。
[制作記事]「うひひひひ……」の文字アニメーションを作る
『学校の怪談』のドット絵では夜空に消えていく「うひひひひ……」の文字をメインアニメーションにしています。
チラシデザインを参考に作画できることもあって制作は非常にシンプルなものでした。
概要をここに記録しておきます。
移動経路を決める
文字が移動するルートを最初に決めました。
といっても実は自分で考えていません。
チラシの文字位置をそのまま移動ルートとしてとらえ、利用しています。
文字を順番に表示するアニメーションを作る
実際に動きをつけていきます。
まずは全ての文字を作画したうえで
下から1文字ずつ表示させるようにしました。
これだけで上方向への移動に見せることができます。
不足している「う」を描き下ろす
先ほどのアニメーションで動きがほぼ完成しました。
しかし笑い声の内容には問題があります。
「うひひひひ……」は「う」から始まるのですから、「う」の文字が常に先行しなくてはなりません。
作ったアニメーションはほとんどのコマで先頭文字が「ひ」になっています。
文字を置き換えたいところですが、あいにくと「う」の文字は最大サイズの1パターン分があるだけです。
そこで小さいサイズの「う」を自作してバリエーションを増やしました。
基本的には既存の「う」を縮小・回転、手直しして量産。
同じ位置関係にある「ひ」と比較しながら角度やサイズを調整しています。
先頭の「ひ」を「う」に置き換える
アニメーションの各コマにおいて、先頭文字「ひ」を「う」に置き換えていきます。
「う」が先頭のまま文字が上昇していくようになりました。
文字を消失させる
文字が出現するアニメーションが完成したので、今度は消えていく動きを追加します。
夜空に溶け込んでいく演出にしたいので、文字色が次第に空の色に近づいていくようにします。
これは文字のカラーバリエーションを増やして対応しました。
黄色文字をベースに作成したため、実質的に同じ画像が被る状態になってしまった点が残念です。
ホラードット絵はいかがでしたでしょうか。
個人的には映画チラシを再現したデザインがなんだかタイトルコールのように感じ、企画のスタートを告げるにはぴったりの作品だったと思いました。
次回以降もいろいろと工夫してお届けしますので、ぜひお楽しみに。
ただしドット絵は原作ほど怖くありません。
ガッカリしない程度の期待でお願いしますね!
それでは今回はここまで。
次の記事でお会いしましょう。