ドット絵

【キン肉マン】劇場版のマイナーキャラ?「ブラックエンペラー配下の超人」のドット絵

今週は人気作「キン肉マン」に登場するキャラクターのドット絵です。

そう、前回のウールマンは伏線でした!

ドット絵の系統こそ違いますが、仮に今回のキャラクターを格闘ゲーム風に仕上げるとしても同じ画風で描くでしょう。

初期ドット絵からの上達具合を楽しんでいただけたらと思います。

色使いや線の引き方、ジャギ処理といったドット絵のテクニックは間違いなく向上しているはずですので!

『キン肉マン 大暴れ!正義超人』から光る演出が格好いい「ブラック軍団」のドット絵

『ブラック軍団』

タイトル:『ブラック軍団』

制作時間:27.9時間

私が『キン肉マン』のファンであることは前回述べました。

特筆するとしたら、原作漫画でもTVアニメでもなく、劇場版から入った人間ということです。

『キン肉マン 大暴れ!正義超人』はキン肉マンアニメの劇場版第2作。

ドット絵に登場する超人たちはこの映画だけに登場する超マイナーな敵キャラなのですが、幼少期からよく知るメンツです(笑)。

映画のキン肉マンは大量の雑魚超人相手に戦う、いわゆる無双要素があるのが特徴です。

また、ウルフマン(アニメだとリキシマン)の対戦相手として、原作では珍しい相撲タイプの超人がしばしば登場するのも見逃せません。

相撲スタイルで戦う敵超人なんて、原作漫画ではブラック・シップくらいしかいないのではないでしょうか。

「ブラック軍団」とは、『キン肉マン 大暴れ!正義超人』のラスボス「ブラック・エンペラー」配下の超人を指します。

その中から幹部級の超人6名を、劇中で好きなシーンをベースにドット絵にしました。

それぞれが大勢の部下を率いていますが、最終決戦ではテリーマンやロビンマスクらアイドル超人と1対1の超人レスリングで激突します。

戦闘前にブラック・エンペラーの号令で体の一部が発光するシーンがあり、これがまた格好いい!

アニメオリジナル超人は設定だけご立派で見た目と実力は微妙なケースがほとんどです。

しかし大人になって映画を見直すと味があっていいなという感想。

子供の頃の印象と全く違いました。

短時間でやられてしまうのも尺の都合ですし弱いわけではないでしょう、きっと。

ブラック軍団

ブラック軍団の面々を紹介しましょう!

ブラック軍団のドット絵

左から、

  • ブラック・メンルイ
  • ブラック・ズモウ
  • ブラック・レイン
  • ブラック・ナイト
  • ブラック・ベア
  • ブラック・バッファロー

です。

映画のカラーリングを踏襲しつつ、金属などの質感が向上するように塗りました。

それぞれ、ラーメンマン、ウルフマン(リキシマン)、ブロッケンJr.、ロビンマスク、ウォーズマン、テリーマンと対戦します。

ブラック・レインは「何で名前が雨?」とずっと疑問でした。

「ベルリンの赤い雨」を使うブロッケンJr.の対戦相手だからだと、最近になって謎が解けました。

こだわりポイント

超人は全員ムキムキながらも体つきには差があります。

『ブラック軍団』はバストアップのドット絵ですが体格差や身長差をしっかり出せるように、ラフ画では全身を描きました。

当たり前じゃんと思われるかもしれませんが……。

ラフ画

サイズが問題ないと判断できたらバストアップ範囲を描き込み。

必要範囲を描き込み後のラフ

必要な範囲を切り取ってアニメーションに使います。

明かりに照らされるキャラクターの描き方

『ブラック軍団』では、超人の発光によって照らされる範囲の色を変えています。

例えばブラック・バッファローならば額と目が赤く光るので、周囲が赤く照らされます。

具体例は下の画像をご覧ください。

赤い光に照らされたキャラクターの画像

このタイプのドット絵を描く場合、一つ悩みがあります。

使用する色数が増えるのです。

キャラクター本来の色は以下の通り。

キャラクターの基本画像

全身を赤いライトで照らすとこうなります。

赤いライトで全身を照らしたキャラクターの画像

カラーパレットの各色を赤寄りに変更したことでドット絵全体が赤みを帯びました。

では一部を照らすならどうか。

一部を赤く照らしたキャラクターの画像

本来の色、照らされた色の2種類が必要になるので、単純計算して色数が2倍です。

現代のドット絵で色数制限はあまり考えなくていいでしょうし、カラーパレットの256色をオーバーすることもまずありません。

実害は思い浮かばないのですが……色数がむやみに増えるのが気持ち悪い!

これに目をつぶるのであれば作画自体は簡単です。

作画手順

赤い光で体の一部分が照らされるキャラクターを描いてみましょう。

先ほどの画像が完成図です。

赤い光に照らされたキャラクターの画像

手順は以下の通り。

  1. 元画像を用意する。
  2. 色替え画像を作る。
  3. 2枚の画像をレイヤを分けて重ねる。
  4. 光に合わせて上層の画像を削る。

元画像を用意する

キャラクターのドット絵を本来の色で描きます。

通常通りドット絵を描くだけです。

キャラクターの元画像

色替え画像を作る

色を赤っぽくしたキャラクターの画像を作ります。

赤いライトで全身を照らしたキャラクターの画像

カラーパレットを直に変更してもいいですし、ツール機能でRGB値を調整するのもいいでしょう。

EDGE2のRGB調整機能の例

画像はEDGE2の例。

ツール機能でおおまかな色合いを作ってから、気に入らない色をカラーパレットで調整するのが楽だと思います。

2枚の画像をレイヤを分けて重ねる

ここまでで制作した2枚の画像を重ねます。

2枚の画像を重ねる

2枚の画像のレイヤを必ず分けて、赤画像の上に元画像を重ねます。

レイヤー分けの例

キャラクターのサイズは全く同じですからぴったりと重なり、見た目は元画像そのままになります。

重ね後の状態

光に合わせて上層の画像を削る

光の当たり方を決めましょう。

光のイメージ画像

顔に当たる光を水色で描きました。

上側の画像(元画像)から水色に重なる領域を削ると、下側の画像(赤画像)が露出してキャラクターが照らされた表現になります。

上層を削った画像

下層レイヤを非表示にすると

下層レイヤを非表示にした画像

この通り、上層の画像が削られているのが分かります。

下層画像の色や上層画像の削り方を変更すれば、キャラクターに落ちる影など他の表現も可能です。

「ブラック軍団」は紛れもなくマイナーな不人気キャラでした。

しかし集団としてみるとカラーや個性のバランスが取れていて、描いていてとても楽しかったです。

ドット絵を描くと1ピクセル単位でキャラクターと向き合うので、魅力を再発見できますね。

今回の記事も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

次の記事でお会いしましょう。

それでは!

『ブラック軍団』等倍

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