ファンの方、お待たせいたしました。
今回はゲーム『Lobotomy Corporation』のドット絵です。
本タイトルを描くのは実に4カ月ぶり。
トップからたどっていけば前作がすぐに見つかるので錯覚しがちですが、結構たってしまいました。
つい先日描いたように感じるのは投稿頻度の少なさによる弊害でしょうか。
制作数には限界があるので仕方がないんですけれどね。
それではどうぞ!
ゲーム『Lobotomy Corporation』から、何が起こるか怖すぎてピアノを弾けなかった思い出「ラ・ルナ」
タイトル:『ラ・ルナ』
制作時間:47.2時間
『Lobotomy Corporation』は韓国のゲームスタジオ「Project Moon」が開発した怪物管理シミュレーションゲーム。
アブノーマリティと呼ばれる超常の存在からエネルギーを集めることが目的です。
プレイヤーは雇用した職員に指示を出して間接的に作業を実施。
不適切だとアブノーマリティが攻撃的な行動に移り、職員の死やゲームオーバーにつながります。
そんなリスクがあるにもかかわらず相手の情報が不足しているうちは勘で指示を出さなければならない点が、このゲームの理不尽さであり楽しさといえるでしょう。
管理対象にはリスクレベル(危険の度合い)が定められており、上から
ALEPH、WAW、HE、TETH、ZAYIN
の順番。
最も安全なZAYINですら取り扱いに失敗すると命がありません。
WAW以上になると管理方法も難しく、機嫌を損ねた際の被害もより甚大に。
ALEPHに至っては脱走されたらほぼリセット案件です。
ラ・ルナ
「ラ・ルナ」はリスクレベルWAWのアブノーマリティ。
杖を突いた老婦人とピアノがセットで現れます。
本体はピアノ側とのこと。
周囲には人間の頭部が転がっており、ピアノ上にあるものはろうそくになっています。
死ろうというやつでしょうか。
ピアノは職員が演奏でき、弾かせるとバフ効果を発揮。(曲はベートーヴェンの月光)
一見は有益なアブノーマリティに思えますが……。
演奏を3回するとラ・ルナが脱走。
鳥のようなマスクをかぶった姿に変身して職員を襲います。
私はというと、ラ・ルナにはほとんど手を出しませんでした(笑)
演奏指示によってやばい能力を誘発させるんじゃないかとビクビクしていまして。
そのせいか実態を知った今でもなんだか怖いイメージがあります。
ドット絵の説明
この作品は「ラ・ルナ」に焦点を当てたキャラクタードット絵です。
ピアノの音が聞こえたので恐る恐る確認する……というシチュエーションを想像して、ピアノを演奏するアブノーマリティの後ろ姿を眺める構図にしました。
ゲームにおける演奏者は職員であり老婦人がピアノを弾くのかという疑問こそ残りますが、ここは創作のフレーバー。
背景ストーリーを読む限りアブノーマリティになる前のラ・ルナはピアノ演奏者だったようですが、実際どうなんでしょうね。
モードチェンジ前後のテンション差
ラ・ルナは脱走すると鳥頭の怪物に変化して人を襲います。
ピアノの横で穏やかにしている収容時とは正反対です。
アブノーマリティが持つこの気性差をモーションで表現しました。
前半は老婦人形態でゆったりとした演奏。
後半は怪物形態で激しく演奏します。
見えづらいですが足元にエフェクトもありますよ。
変身時にともるろうそく
ピアノの周囲に転がる、人間の黒ずんだ頭部。
ふたの上に乗った首はろうそくになっています。
後半シーンのラ・ルナ変身時、ろうそくに火がともる演出を追加。
ここはアブノーマリティの力の高まりを示唆しています。
ゲーム未プレイの方にも「ここからが本気モード」と伝わったなら幸いです。
[制作記事]発火するろうそくのアニメーションにひと工夫
ラ・ルナのドット絵にはピアノ上のろうそくが発火する演出がありました。
たいまつなどの火を使った明かりはこれまでも描いてきましたが、火がつく瞬間は意外となかったのではないかと思います。
火が燃え上がる様子を表現するために少し工夫を加えましたので、ここでご紹介します。
ろうそくの火のアニメーション
まずはろうそくの火の作画について。
パーツを
- ろうそくの火
- 周囲を照らす明かり
の2つに分けて考えます。
周囲の明かり(右)に関しては中心に明るい部分を設けました。
光源に近い方が明るいという理屈ですね。
火と明かりを重ねてアニメーションが完成。
※ろうそくの輪郭を描き加えています。
発火時のアニメーション
先ほど作成したアニメーションにつながる「ろうそくの火」「周囲を照らす明かり」それぞれの動きを作成します。
ここのポイントは、火と明かりで出現タイミングをずらしたこと。
火がある程度大きく育たないと、周りを照らせるほどの光は発生しないという考え方です。
付き始めは線香花火のようなイメージ。
重ねたものがこちら。
※アニメーション速度を下げています。
発火に勢いをつける工夫
明かりの中には基本的にろうそくの輪郭が描かれていましたが、実はそうでない1コマを差し込んでいます。(赤枠内)
これは発火する時の力強さを表現するための工夫。
輪郭あり版との比較を載せておきます。
右がろうそくの輪郭を省いたもの。
一瞬だけ強く発光したように見え、輪郭あり(左)よりも勢いを感じないでしょうか。
こんなに単純化した明かりでもちょっとしたことで印象が変わって面白いですね。
『Lobotomy Corporation』のドット絵は、アブノーマリティのコンプリート(アイテム系を除く)を目標にちまちま制作しています。
リスクレベルALEPHを筆頭に、まだまだ残っている印象。
果たして達成できるのか?
細く長く続けていきたいと思いますが、見ている人が先に飽きるかも……。
それでは今回はここまで。
次の記事でお会いしましょう。