漫画やゲームで妙に印象に残るキャラクターっていますよね。
主要メンバーでもなければ、たいして掘り下げられているわけでもないのに気に入ってしまうキャラクターです。
今回は、私の中で圧倒的な美人イメージを誇るお気に入りモンスター、『遊☆戯☆王』の「コスモクイーン」を描きました。
どうぞ見ていってください。
『遊☆戯☆王』から「コスモクイーン」のドット絵
タイトル:『コスモクイーン』
制作時間:18.3時間
私は遊戯王プレイヤーではないですが、遊戯王という作品には親しみがあります。
ジャンプに連載されていた漫画を欠かさずに読んでいましたし、オフィシャルカードゲーム(以下OCG)が発売され遊戯王がカードゲームとして盛り上がってきた時期に少年期を過ごしています。
ただ、その時期にはマジック:ザ・ギャザリング(以下MTG)にハマっており遊戯王OCGは興味本位で少し購入する程度でした。
そんな私が一番プレイした遊戯王は家庭用ゲーム。
プレイステーション用ソフトとしてコナミから発売された『遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶』です。
はい、よくクソゲー認定されているゲームですね。
当時子供だった私にクソゲーの概念はなく、普通に楽しんでいました。
「こっちのカードだけ異常に弱くない?」とは思っていましたが。
本ゲームが批評される主な原因は理不尽なゲームバランスです。
特に、ゲーム中盤から敵プレイヤーのデッキの強さが跳ね上がります。
こちらが入手できるカードに比べ、相手から叩きつけられるカードが圧倒的に強いのです。
そうやって蹂躙してくるカードの1枚がコスモクイーンです。
(強さ的な意味で)バケモノ軍団の紅一点である彼女が印象に残らないはずありません。
私にとっての理不尽の代表、それがコスモクイーンです。
最近になって『遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶』のプレイ動画を視聴する機会があり、懐かしさからドット絵の制作に至りました。
ビジュアルガイド
コスモクイーン
私は彼女を『遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶』における屈指の美人モンスターだと評価しています。
このゲームには大人気キャラクターのブラック・マジシャン・ガールは存在しません。
コスモクイーンとビジュアル面で張り合えるのはホーリーエルフくらいなものでしょう。
異論は認めます。
青眼に匹敵する攻撃力のインパクト、コズミックな背景色の美しさも相まって雰囲気も完璧です。
箔押しされたウルトラレア仕様の実物カードを意識して、コスモクイーン後ろのアニメーションを作ってみました。
こだわりポイント
文字や記号なしのカードフレーム
トレーディングカードゲームの括りでは、これまでMTGのドット絵を描いてきました。
遊戯王のドット絵では目指す方向性を変えています。
具体的には、キャラクターを前面に出したドット絵を描くようにしました。
それに伴ってカード枠に文字や記号を配置していません。
これは
- 見た人の視線が意図せず誘導されることを防ぐ
- 「コスモクイーンのカード」でなく「コスモクイーン」を描く
という2つの目標によるものです。
文字を削ることでキャラクターに注目が集まり「カードをドット絵化した」印象を見た人に与えないようにしたつもりです。
描き終えてから気がついたのですが、このドット絵に文字を入れると展示品みたいになりかねないので、別の意味で正解だったかもしれません。
『コスモクイーン』の構造
『コスモクイーン』のドット絵の構造イメージは以下の通りです。
コスモクイーン本体と背景のアニメをそれぞれ制作し、カード枠の上に重ねています。
両方とも8枚ループアニメなので1つにまとめて制作しても無駄が発生しません。
実質的なアニメは1つで、最もシンプルなアニメーションだと思います。
不明個所があるなら理想に寄せる
ドット絵に限らず創作をするには資料集めが欠かせません。
二次創作ならなおさらです。
しかしながら、モブキャラやマイナー作品では資料が不足し描きたい部位のデザインが不明確になることがあります。
そんな時、私は自分の理想に寄せて描きます。
そうやって処理した個所がコスモクイーンにも存在します。
どこか分かりますか?
正解は冠?で隠れた頭部です。
水色の矢印で示した部分ですね。
本作では下半身や背面を描き込む必要がないので、こちらは問題になりません。
コスモクイーンの資料はカードイラストのみで、頭部は影が落ちてシルエットしか見えない状態です。
「ドット絵もベタ塗りすればいいから問題ないじゃないか」と思われるでしょう。
確かにその通りです。
しかし、ある疑問が。
コスモクイーンの頭部って、こういう、ステレオタイプの宇宙人みたいな形状なんじゃないでしょうか。
脳みそが膨れ上がったような。
宇宙の女王なので要するに宇宙人ですよね?
明らかな人外には怪物寄りの外見を設定していると考えた方が自然です。
この仮説が当たっているならば、美人のコスモクイーンを描くという根底が崩れることになります。
とはいえ資料から読み取れない以上、迷っていても仕方ありません。
この場合、2つの選択肢があると捉えます。
- 地球外生命体としてクリーチャー方向に振り切る。
- 頭部のシルエットを美形に当てはまるように解釈する。
「コスモクイーンは美人モンスター」が本作の前提なので、前者を取るならドット絵を描く意味がありません。
後者で通すと決めました。
よって、本作のコスモクイーン頭部の解釈は以下の通りです。
中世にありそうな巻き髪を想定しています。
ボリューム感はともかく、これなら筋は通るでしょう。
まあ、コスモクイーン美人説を推す私は、解釈するまでもなくこういう頭部だと元から信じ切っているんですけどね。
二次創作では原作に忠実に、が私の基本方針です。
それでも、自分の考えを反映する余地があるのはやはり楽しいです。
最後に等倍のドット絵でお別れしましょう。
ではでは~。